コロナ禍。現代の人々も多くの方々が亡くなり、後遺症に苦しめられている。
平安時代に何らかの災いで人々が次々と亡くなっていく。
科学や医療が今とは比較にならない時代にあっては、その眼前の状況を説明する術を持たない。
恐れ、うろたえ、平常に戻ることを祈るしなかない、原因はきっと政変によって反逆者とされ、死後、御霊が長く留まって祟りを引き起こしている、
と考えることは極めて自然な発想と思われる。
このような状況下で下御霊神社がどのような役割を果たしてきたのか、現代に求められる役割とはなにかを考えつつ、現地を歩いてみました。
どういう順番で御朱印・寺社巡りをしたのか
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19時「京菜味 のむら」で朝食
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29時50分 梛神社 10時5分まで滞在
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310時7分 新選組発祥、八木家中には入らず
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410時45分 下御霊神社 ←この記事。
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511時前半 熊野神社
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611時45分 聖護院門跡
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712時 御辰稲荷神社
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812時20分 金戒光明寺
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913時 真如堂
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1014時 青蓮院門院
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1115時15分 知恩院
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1216時 円山公園・八坂神社
御霊会の開催と神社建立
疫病を流行させ、災害を起こす怨霊を鎮めるための祭りとして、「御霊会(ごりょうえ)」が開催された。『三代実録』863年5月20日の条の神泉苑における「御霊会」が、朝廷で行われた
初見の史料とされている。このときには以下の六柱の御霊が祭られた。
これは六所御霊 と呼ばれている。神泉苑御霊会に祀られた六座に二座加えた八座をお祀りしており八所御霊と呼んでいるとのこと。
政変によって反逆者とされ、死後、御霊が長く留まって祟りを引き起こしている、と考えるので、その対応としてお祀りして鎮まるようにお願いすることが永々と続いてきました。
今のコロナの状況への不安を解消するためにも今こそ私達もお参りして祈願すべきでじゃないかと感じました。
下御霊神社の見解メモ
『鎮座された年について雑誌などで間違って伝わっておりますが、本当の所は全く不明でありまして、おそらくこの頃祀られたと考えられます』
御霊会(ごりょうえ)は、非業の死を迎えた者の御霊(ごりょう)による「祟り」(下部にメモあり)を防ぐための、鎮魂のための儀礼。
御霊自体は本来はミタマの意であった。平安時代、不慮の死を遂げた者の死霊(しりょう)=怨霊(おんりょう)へと意味が転化する。そして、天変地異はすべて御霊の所業と考えられ、御霊に対する信仰が出来上がった。
御祭神(八所御霊)
・吉備聖霊(きびのしょうりょう)
下御霊神社の見解メモ
吉備真備(きびのまきび)ではなく六座の和魂(にぎみたま)
吉備真備(きびのまきび)との説がありますが真備公は大変成功された方であり御霊には当てはまりません。当社では六座の御霊の和魂と解釈しております。
神泉苑御霊会に祀られた六座
・崇道天皇(早良親王)
・伊予親王
・藤原夫人(藤原吉子)
・橘大夫(橘逸勢)
・文大夫(文室宮田麻呂)
・観察使(藤原仲成もしくは藤原広嗣)
・火雷天神(からいのてんじん)
下御霊神社の見解メモ
菅原道真公ではなく六座の荒魂(あらみたま)
よく菅原道真公と解釈されがちですが、道真公が天神として祀られるのは当社が鎮座された後になり時代が合いません。当社では六座の御霊の荒魂と解釈しております。
さて、現代における役割については、平安時代の方々のように祟(たたり)によって病気・疫病が引き起こされているとは思う人はいないが、
罹患しないような行動やワクチンの早期開発接種など神にすがる気持ちは私を含めて持ち合わせているのではないだろうか。
疫病退散や病気平癒のご神徳を求め、与えてくださる御祭神です。
メモ
たたり
神霊や怨霊、妖怪などの意思、もしくは霊威に背いてうけたと思われる災禍・不幸にかんする信仰。
一般には、「祟」の字をあてるが、「神祟」「神異」の文字も用いる。中国では「祟咎」とも記している。
「祟咎」の表記で考えている「タタリ」は、「立ち有り」で、神霊や物の怪が、一か所にやや長く立ってその威力を示すという意味合いもありそうです。
コロナを祟と思うことはないにしても、現代においても、「タタリ」というおどろおどろしい表現から「バチ」があたる、という表現に代えて同様のことを意識することは
残っていると思われます。
拝受可能な御朱印は?
御朱印拝受可能時間 9時から17時まで
見るべきポイント
御霊水
1770年秋、京の市中は干ばつにみまわれました。当時の神主が夢のお告げで境内の1ヶ所を掘らせたところ水が湧き出て枯れることがなかったそうです。
現在はこの同じ井戸は無いようですが同じ地下水脈の水を汲み上げています。この水脈、京の三名水の一つに挙げられている梨木神社の染井と同じ水脈だということで近隣・遠方から汲みに来る方が絶えないそうです。
住所や公共交通機関でのアクセス
住 所 京都府京都市中京区壬生梛ノ宮町18-2
電 話 075-841-4069
交通通機関
市バス26・28「壬生寺道」下車すぐ
阪急「大宮」駅下車徒歩5分
地図
まとめ
是非、お近くの方は少しでも早い疫病退散をご祈願ください。遠くのかたも当ページの拝殿に向けて疫病退散のお願いをしてみてはいただけませんでしょうか。