由緒
日本三景天橋立を眼下に望む山上にあり、元々は日本古来の山岳宗教の修験場でした。
願う事成り合う寺、成合(相)寺と名付けられた由来になる興味深い身代わり観音のお話が残っていますので、成相寺ホームページをご参照ください。
西国巡礼第28番札所です。
私も過去西国巡礼33ヶ寺に過去かなり参詣していましたが、住まいが関東なので関西在住者に比べると参拝機会は格段に少ないため西国巡礼をすることは、あきらめていました。
今回、天橋立という相当遠くまできましたので発願しようかと思い立ち、5−6年もしくはもっと時間をかけて巡るつもりで開始することにしました。
車も運転しないので相当時間をかけて巡ることになりそうです。
心が折れそうなくらいに公共交通機関でたどり着きくのが困難な場所もあるようです。
順次特にアクセス方法についてもここでもご紹介して参ります。
ご本尊
木造聖観世音菩薩(平安期)
・33年に一度開扉の秘仏
・成相寺の名称の逸話の観音様
御朱印
「圓通閣」の文字が中心に配されて、左に成相寺の寺名が入っています。
西国三十三霊場納経帳
見どころツアー
鐘楼
「撞(つ)かずの鐘」
寄進を募ってやっと鋳造ができることになったときに、銅湯になった壺の中に見物にきていた母親が乳飲み子を落としてしまった。
このような悲劇を経てできあがった鐘の音は美しかったが、子どもの泣き声や母親の叫ぶ声が聞こえた。子どもの成仏を願ってこの鐘を撞くことはなくなった、という逸話が残る。
一願一言の地蔵さん
600年以上も前に創られたお地蔵さん。
1つの願いをひと言でお願いすればどんな願いも叶えていただけます。
巡礼堂
西国三十三所観音霊場のそれぞれの札所の本尊を模した33体の観音像を祀る。
江戸時代には、庶民の旅行は今のように物理的に簡単ではないことと、幕府の往来制限もあり、巡礼が難しいこともありました。
ここに参詣することで西国三十三所観音霊場を巡ったと「みなす」という意味合いがあります。
十王堂
閻魔大王像と孔雀明王像を安置
本堂
安永3年(1774年)再建。堂内には中央の厨子内に秘仏本尊、厨子前に前立・聖観音立像が安置されていました。
真向(まむき)の龍
本堂内陣の右側頭上に左甚五郎の作といわれる彫刻作品。
この龍は正面を向いていて、右から見ても左から見ても見ている人の方を向いて見ているようにみえることから、真向きの龍と言われています。
ご本堂の中ではこの真向の龍だけが写真撮影可能でした。
弁天山展望所
成相寺の池の付近にある階段を登ると行ける展望所。駐車場の入り口にある拝観料の徴収所にいらした係の方が教えてくださいました。
5−6分上ると(結構な坂道でした)傘松公園より高所から景色が綺麗に見渡せる、と。
この雄大な景色。人もいなくて素晴らしい景色を独占して堪能してきました。
五重塔
本堂下、山門近くの広場に面して建つ。1998年(平成10年)に完成した新しい塔だが、鎌倉時代の建築様式を再現した木造塔。
上記の拝観料の徴収所の係の方がご自身で撮影された五重塔と「底なし池」の写真を見せていただきました。四季折々の景色が撮影されていました。
お聞きするとご自身のスマホで撮られた写真とのことでした。
弁天山展望所から見た五重塔。背景と一体になっている勇姿を観ることができ、とても素晴らしい経験ができました。
弁天山展望所から池の方に降りてきて、バス停に向かう途中、下から撮影した五重塔。
まだ新しいので非常に綺麗で映えます。
池の中にある弁才天
アクセス
住所 : 京都府宮津市成相寺339
電話 : 0772-27-0018
天橋立駅からは、船もしくは天橋立を徒歩もしくは自転車などで渡り、ケーブルカーかリフトで、傘松公園まで行きます。
傘松公園から成相寺行きのバスが30−60分に1本でています。
以下の写真は時刻表と帰りのバス停の様子です。
傘松公園から成相寺の往復バスの切符です。
バスから見えたのですが、親子4人で徒歩でバスの道を上っている家族がいました。
バスの運転手さんがちょっとバスを停車させて、「ガンバッテ!!」と声をかける微笑ましい状況になりましたが、
家族はこのバスでも急な坂道が延々と6−7分続く道を上るのはとても勇気と体力があるものだと感心しました。
西国三十三 札所一覧
番 | 山号 | 寺号 | 通称/別称 | 札所本尊 | 開扉時期 | 宗旨 |
1 | 那智山 | 青岸渡寺 | 那智山寺 | 如意輪観音 | 年3回 | 天台宗 |
2 | 紀三井山 | 金剛宝寺 | 紀三井寺 | 十一面観音 | 50年毎 | 救世観音宗 |
(山階系単立) | ||||||
3 | 風猛山 | 粉河寺 | - | 千手観音 | 開扉なし | 粉河観音宗 |
(天台系単立) | ||||||
4 | 槇尾山 | 施福寺 | 槇尾寺 | 千手観音 | 常時 | 天台宗 |
5 | 紫雲山 | 葛井寺 | 藤井寺 | 千手観音 | 毎月18日 | 真言宗御室派 |
6 | 壺阪山 | 南法華寺 | 壺阪寺 | 千手観音 | 常時 | 真言宗 |
(豊山系単立) | ||||||
7 | 東光山 | 龍蓋寺 | 岡寺 | 如意輪観音 | 常時 | 真言宗豊山派 |
番外 | 豊山 | 法起院 | 徳道上人廟 | - | - | 真言宗豊山派 |
8 | 豊山 | 長谷寺 | 初瀬寺 | 十一面観音 | 常時 | 真言宗豊山派 |
9 | - | 興福寺(南円堂) | - | 不空羂索観音 | 10月17日 | 法相宗 |
10 | 明星山 | 三室戸寺 | 御室戸寺 | 千手観音 | 不定 | 本山修験宗 |
11 | 深雪山 | 醍醐寺(上醍醐・准胝堂) | - | 准胝観音 | 5月15日 – 21日 | 真言宗醍醐派 |
12 | 岩間山 | 正法寺 | 岩間寺 | 千手観音 | 不定 | 真言宗醍醐派 |
13 | 石光山 | 石山寺 | - | 如意輪観音 | 33年毎 | 東寺真言宗 |
14 | 長等山 | 園城寺(観音堂) | 三井寺 | 如意輪観音 | 33年毎 | 天台寺門宗 |
番外 | 華頂山 | 元慶寺 | - | - | - | 天台宗 |
15 | 新那智山 | 観音寺 | 今熊野観音寺 | 十一面観音 | 9月21日 – 23日 | 真言宗泉涌寺派 |
16 | 音羽山 | 清水寺 | - | 千手観音 | 33年毎 | 北法相宗 |
17 | 補陀洛山 | 六波羅蜜寺 | - | 十一面観音 | 辰年 | 真言宗智山派 |
18 | 紫雲山 | 頂法寺 | 六角堂 | 如意輪観音 | 不定 | 天台系単立 |
19 | 霊麀山 | 行願寺 | 革堂 | 千手観音 | 1月17日 – 18日 | 天台宗 |
20 | 西山 | 善峯寺 | よしみねさん | 千手観音 | 毎月第2日曜[48] | 善峯観音宗 |
(天台系単立) | ||||||
21 | 菩提山 | 穴太寺 | 穴穂寺 | 聖観音 | 33年毎[49] | 天台宗 |
菩提寺 | ||||||
22 | 補陀洛山 | 総持寺 | - | 千手観音 | 4月15日 – 21日 | 高野山真言宗 |
23 | 応頂山 | 勝尾寺 | 弥勒寺 | 千手観音 | 毎月18日 | 高野山真言宗 |
24 | 紫雲山 | 中山寺 | 中山観音 | 十一面観音 | 毎月18日 | 真言宗中山寺派 |
番外 | 東光山 | 花山院 | 尼寺のお寺 | - | - | 真言宗花山院派 |
菩提寺 | (御室系単立) | |||||
25 | 御嶽山 | 清水寺 | 播州清水寺 | 千手観音 | 常時 | 天台宗 |
清水さん | ||||||
26 | 法華山 | 一乗寺 | - | 聖観音 | 不定 | 天台宗 |
27 | 書寫山 | 圓教寺 | 西の比叡山 | 如意輪観音 | 1月18日 | 天台宗 |
28 | 成相山 | 成相寺 | 成相さん | 聖観音 | 33年毎 | 橋立真言宗 |
(高野山系単立) | ||||||
29 | 青葉山 | 松尾寺z | まつのおさん | 馬頭観音 | 不定 | 真言宗醍醐派 |
30 | 厳金山 | 宝厳寺 | 竹生島宝厳寺 | 千手観音 | 60年毎 | 真言宗豊山派 |
31 | 姨綺耶山 | 長命寺 | - | 千手観音 | 不定 | 天台系単立 |
十一面観音 | ||||||
聖観音 | ||||||
32 | 繖山 | 観音正寺 | 仏法興隆寺 | 千手観音 | 常時 | 天台系単立 |
33 | 谷汲山 | 華厳寺 | たにぐみさん | 十一面観音 | 不定 | 天台宗 |
地図
境内図(成相寺で頂戴できるものです)小さくてすみません。イメージを把握ください。