「氏神(うじがみ)」
「氏:ウジ」氏名の「氏」のことですね。
蘇我氏の「氏神」様、秦氏の「氏神」様、物部氏の「氏神」様、というように血縁関係のある人達が同じ場所に住んでいて、その血縁者の「氏」の神様として「氏神」様が崇敬されていました。
産土神
土地との結びつきはなく、産まれた土地としての産土神(うぶすなのかみ)は氏神とは別な存在でした。
(中には同一視され、氏神=産土神ということも少なくなかったと思われる)
産土神の語源については諸説あるようですが、私が文献を読む限りは、「ウブ」は「生む」で「スナ」は「砂」で、土地そのものを表現しているものと思います。
各人を産んでくださったその土地の霊です。人は、両親のチカラだけで生まれてくるのではなくて、その土地の霊力によって生まれるものとの考えから、生まれた土地の神を
産土神としてお祀りしてきました。
つまりは、蘇我氏が東京から大阪に引っ越しても蘇我氏の氏神は大阪に移動して連れて行くことになりますが、産土神はその東京の元に住んでいた土地の神様として残り続けます。
反対に、いくら東京から大阪に引っ越ししても、蘇我氏の産土神は東京の元の土地の神様であるということです。
中世になると次第に人流が激しくなり血縁で結ばれていた「氏子:うじこ」は土地・地縁で結ばれるようになり、氏神様が血縁で結ばれていた状態から地縁で結ばれるように変化し、現在の氏子と氏神様のまします神社さんとの関係になっていきます。
産土の信仰は氏神の信仰よりも後だと考えられているが、「生まれ故郷の神様」「出生地の守護神」としての産土神は生涯変化すうることはない、ということになる。
では、いつの時点の「出生」「故郷」になるのであろうか?
胎児として母親の胎内にいるときから人間としての「生」は授かっています。人として認識されるのは、5ヶ月くらいだと言われています。つまり、妊娠後5ヶ月目くらいに母親がどこに住んでいたのか、というのが産土神の確定の時期になります。病院で産まれました、というのでその病院の場所が産土神の場所ではありません。
氏神様・産土神を探す
1. ご近所さんに聞いてみてください。町内会長さんなどならほぼご存知です
2. マンションで近所との付き合いもほとんどないんだけど。。。という方は、近くの少し大きめの神社に行き、神主さんなどの常駐者がいらっしゃるところで聞いてみてください。これでもほぼ確定できます。
3. それでもどうしてもダメならば、神社本庁の都道府県には神社本庁の地方機関としてそれぞれの神社庁がありますのでそこに電話して聞いてみてください。