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稲荷社に次いで全国2番目に広がる、八幡信仰と応神天皇

2021-06-19

稲荷社に次いで全国2番目に広がる、八幡信仰と応神天皇
周囲を明るく照らす子
八幡さま、近所でもよく見かけますがどうしてたくさんあるのでしょう?どなたをお祀りしていてご利益は?

メモ

冒頭の写真は、八幡様の総本宮、大分県宇佐市の宇佐神宮楼門

 

八幡信仰のはじまりはどのような経緯だったのか?

八幡信仰の顕現(はっきり姿を現すこと)

今の大分県、御許山に八幡神とは関係のない聖地があり、ウサツヒメ(巫女)とウサツヒコ(氏上:うじのかみ)が祭祀を行っていた祭祀遺跡の名残にさかのぼることができそうです。(八幡神も応神天皇は何も関係ないです。)

このような土俗的な神々がいて仏教伝来の頃に集合して八幡神になったとも言われています。

ポイント

よって、基本的な性格は水の神、日(火)の神、母子神の要素がありました。

「大神比義(おおがのひぎ)命」は八幡大神を初めて顕現(はっきり姿を現すこと)した人物で、奈良の三輪明神を祀る大神神社の社家の生まれとされる。

欽明29年(568)に勅命を受け、宇佐に派遣された。

欽明32年(571)八幡大神が笹の葉にのった3歳の童子として顕れ「われは誉田天皇(=応神天皇)広幡(ひろはた)八幡麻呂(まろ)なり」と告げた

これが豊前国(大分県)宇佐の八幡宮(宇佐神宮)の創祀であり、八幡信仰の発祥。(という説もあります)

 

応神天皇を中心として、どのような登場人物系図

応神天皇は、ヤマトタケルの孫に当たり、神功皇后の御子でいらっしゃいます。

 

古代の歴史と八幡神

八幡神は応神天皇の神霊とされたことから皇祖神としても位置づけられ、天照皇大神に次ぐ皇室の守護神とされていた

・天平20年(748)聖武天皇が東大寺を建立し、東大寺地主神として八幡神を勧請(神仏の分身・分霊を他の地に移して祭ること)

 

・神護景雲3年(769)宇佐八幡宮神託事件(うさはちまんぐうしんたくじけん)

宇佐八幡宮より称徳天皇(孝謙天皇)に対して「道鏡が皇位に就くべし」との託宣を受けて、道鏡が天皇位を得ようとした。同年に称徳天皇が詔を発し、道鏡には皇位は継がせないと宣言したため、事件の決着がついた。この事件によって、八幡神が皇室の守護神であることを明確にした。

 

・皇族の謎の死や天災が起こり、聖武天皇の祟と恐れて、天応元年(781)八幡神に「八幡大菩薩」の号が贈られ、新たな信仰体制が確立することになった。

・宇佐神宮の神宮寺である弥勒寺から僧侶が修行をするために六郷山にやってきました。神を仏として仏を神とする神仏習合の国東六郷満山文化が華開きました。

・延暦23年(804)仏教を求めて渡唐した最澄・空海が宇佐八幡宮に参拝。「神仏習合発祥地」と呼ばれるように宇佐宮では仏教との関係が深まっていきます。

・源氏も清和源氏(第56代清和天皇の皇子・諸王を祖とする源氏氏族。清和天皇を守護していたのが八幡神だったという伝承から)になって以降、氏神として八幡神を崇敬。源頼義以降、東国への八幡信仰が広がった

 

メモ

源頼義の八幡宮勧請

河内源氏の氏神である石清水八幡宮を勧請して、壷井八幡宮(大阪府羽曳野市)と鶴岡若宮(鶴岡八幡宮の前身)、大宮八幡宮(東京都杉並区)等を創建

 

中世・近世の八幡信仰

中世に入ると、大社・大寺はいずれも荘園を侵略され、衰えていく。こうした中での生き残りをかけて八幡信仰の根本聖典を著述して勢力の維持拡大を図った。

「八幡宮巡拝記」 : 石清水・大隅正(おおすみしょう)八幡・宇佐八幡宮やその他の八幡宮の縁起や霊験を集めた説話集

「八幡愚童訓(ぐどうくん)」

(甲種):蒙古襲来のときに顕在化した八幡神の神徳を中心に、三韓征討した神功皇后の胎中の皇子応神天皇が、やがて八幡大菩薩となって国土を護ったことが書かれている

(乙種):八幡信仰の教義を整理

「八幡宇佐宮託宣集」:八幡大菩薩が出生以来、その進行は託宣により生き続け、護国愛民に徹したことを記している

の4書が「八幡神道四部書」であり、八幡信仰の根本聖典になっている。

・源氏の氏神とされ、石清水八幡宮で元服した源義家は「八幡太郎」と名乗った

・鎌倉幕府を開いた源頼朝は、元は石清水八幡宮から分霊を勧請し、鶴岡八幡宮に遷座した

・天下を制した源氏が八幡神を信仰していることから、その威光にあやかりたい、と武家の間で広まり、八幡神は「弓矢の神」として武神的な性格を色濃くしながら各地に勧請され、全国に広がった。

 

ご利益

上述のように、武家に崇敬されており、武道の神様としての信仰が篤い。

その武道の力で敵を退けることから、除厄、交通安全、家内安全、更には武士が階級社会での出世を目指したことから出世開運などの利益がある

現在も、特に厄除、家内安全、交通安全、安産、商売繁盛、学業成就、五穀豊穣、殖産興業など、人々の苦難を救い、

あらゆる願いに応える多くの御神徳を備えた神さまとして仰がれ、全国で最も広く八幡宮・八幡神社としておまつりされています。

周囲を明るく照らす子
神様の守備範囲が広いってことですね。いろんなお願いをしたい方々が行きやすいですね

 

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